前回プライスアクションの基礎編ということで、ローソク足の基本的な値動きについて解説いたしました。
まだ基礎編を見ていないという方は、下記のリンクから【基礎編】をご覧になってから、こちらの【実践編】をご覧ください。
プライスアクションを理解して勝率を向上させよう【基礎編】
バイナリーオプションをしていて
「いまいち相場観がつかめない」
「トレンド発生がよめず、ダマしにあってしまう」
など相場の値動きについて悩みを持たれている方は多いです。
この悩みを解決するためには、相場の値動きを表す「プライスアクション」を読むことができれば解決できます。
プライスアクションの読み方は、インジケーターなどのテクニカル指標をもちいるのではなく、ローソク足の形やパターンで予想する方法があります。
今回は実践編として、プライスアクションを読むためのローソク足の値動きやローソク足のパターンについてご説明します。
ぜひ相場を読むための参考にしてください。
では本編に参ります。
プライスアクション基礎編のおさらい
プライスアクションとはローソク足1本から注目し、連続した複数のパターンからエントリーの基準を判断するものです。
ローソク足は、それぞれ一定期間内の始値と終値、安値と高値の値動きを表す指標で、世界中のトレーダーが注目しています。
それではまず、基礎編のおさらいとして、プライスアクションとローソク足の基本的な法則について振り返っていきましょう。
ローソク足の基本法則
ローソク足には基本的な法則があり、プライスアクションを覚える上で必要ですのでぜひ覚えてください。
ローソク足の基本法則は4つあります。
- サポートエリアでは、下落していた値動きが下げ止まったり、反発をしたりして、相場の下落を下から支える値動きになりやすい。
過去の安値や上昇のトレンドライン、価格の下にある移動平均線などがサポートエリアになりやすい。 - レジスタンスエリアでは、上昇していた値動きが上げ止まったり、反発をしたりして、相場の上昇を上から押し返す値動きになりやすい。
過去の安値や下降のトレンドライン、価格の上にある移動平均線などがレジスタンスエリアになりやすい。 - サポートエリアを下へ抜けると、サポートエリアだった価格がレジスタンスエリアに変わる。
- レジスタンスエリアを下へ抜けると、レジスタンスエリアだった価格がサポートエリアに変わる。
- 何度もブレイクが失敗した、レジスタンス・サポートエリアは、抵抗する力が強くなる。
プライスアクションが必要な理由
プライスアクションが相場分析に必要な理由は、大きく分けて3つあります。
「ローソク足は世界共通」「相場が動く要因」「エントリーサインが最速」の3つです。
それぞれ、理由をまとめると以下の通りになります。
- ローソク足は世界共通・・・相場分析において、最も注目されるのは値動きです。ローソク足は始値・終値・高値・安値の一定期間の値動きを分かりやすく視覚化したものであるため、世界中のトレーダーが注目しています。
- 相場が動く要因・・・相場は「価格」「時間」「市場心理」の3つの要因で動きます。価格、時間、市場心理の3つの要因を分析するときに活躍するのがプライスアクションです。
- エントリーサインが最速・・・プライスアクションのパターンはテクニカル指標よりもエントリーサインが早く出ます。
プライスアクション実践編
プライスアクションでは、高値と安値の更新する力に注目して分析を行うことで、トレンドの値動きの強さを把握し、高値や安値をブレイクしたときに順張りをするという手法が基本です。
トレーダーの取引の結果、値動きが発生し、その値動きによってトレーダーに利益と損失が発生します。
高値や安値の更新する力に注目する理由は、トレーダー損益はローソク足の高値や安値、終値を比較することで、判断できるという考え方が前提にあるということを覚えておきましょう。
それでは、プライスアクションのパターンについてご説明します。
サポート・レジスタンスエリアを知らせるプライスアクション
サポートエリアとレジスタンスエリアを知らせるプライスアクションのパターンは2種類あります。
「ピンバー」と「スパイクハイ・スパイクロー」の2種類です。
それぞれ、どんなパターンなのか見ていきましょう。
ピンバー
ピンバーの特徴として、ヒゲが長く伸び、ローソク足の実体部分が極端に小さいローソク足です。
長く伸びたひげは、一定期間中に価格を伸ばしたが、そのあとの値動きで大きく押し戻されたことを表します。
ピンバーが何度も発生する相場では、値動きの先に強い抵抗体が存していることを示しています。
相場の転換や停滞への可能性を示すプライスアクションです。
スパイクハイ・スパイクロー
次に、スパイクハイとスパイクローについてご説明します。
スパイクハイ
スパイクは、ピンバーと同じように、ヒゲが長くローソク足の実体が小さいローソク足のことを指します。
スパイクハイは、上昇が続いた後の高値で、上ヒゲの長いスパイクが発生することを指します。
上昇した先に、強い抵抗帯があることを示していて、相場転換の可能性を教えてくれます。
スパイクロー
スパイクは、ピンバーと同じように、ヒゲが長くローソク足の実体が小さいローソク足のことを指します。
スパイクローは、下降が続いた後の安値で、下ヒゲの長いスパイクが発生することを指します。
下降した先に、強い支持帯があることを示していて、相場転換の可能性を教えてくれます。
トレンドの発生・継続を確認するプライスアクション
トレンド発生、継続を確認するプライスアクションのパターンは2種類あります。
「スラストアップ・スラストダウン」「ランウェイアップ・ランウェイダウン」の2種類です。
ではさっそく、どんなプライスアクションのパターンか見ていきましょう。
スラストアップ・スラストダウン
ではまず、スラストアップ・スラストダウンについてご説明します。
スラストアップ
スラストアップスラストアップは、直前のローソク足の高値を上回って終値を確定すると完成します。
上昇トレンドの途中では、自然とスラストアップが発生するので、覚えておきましょう。
スラストアップが連続して発生している上昇トレンドでは、上昇の値動きの勢いが強いことを表します。
スラストアップを見つけることで、上昇トレンドの強さを確認できるプライスアクションです。
スラストダウン
スラストダウンは、直前のローソク足の安値を下回って終値を確定すると完成します。
下降トレンドの途中では、自然とスラストダウンが発生するので、覚えておきましょう。
スラストダウンが連続して発生している下降トレンドでは、下降の値動きの勢いが強いことを表します。
スラストダウンを見つけることで、下降トレンドの強さを確認できるプライスアクションです。
ランウェイアップ・ランウェイダウン
次に、ランウェイアップとランウェイダウンについてご説明します。
ランウェイアップ
ランウェイアップは、価格水準を切り上げて上昇する値動きを確認できるプライスアクションです。
ランウェイアップを形成するためには、2つの条件を満たさなければいけません。
1つ目の条件は、高値が過去n本のローソク足の高値よりも上回っていることです。
2つ目の条件は、安値がn本先のローソク足まで、下回らないことです。
nに入る数字は、あらかじめローソク足の本数を決めておきます。
一般的に、日足の場合は1週間を基準に5本(平日5日営業日)と設定します。
過去の水準からの切上がりと、一定期間経っても元の価格水準に戻らないことを確認します。
継続的に価格が上昇する強いトレンドの途中で、頻繁にみられるプライスアクションです。
ランウェイダウン
ランウェイダウンは、価格水準を切り下げて下降する値動きを確認できるプライスアクションです。
ランウェイダウンを形成するためには、ランウェイアップ同様に2つの条件を満たさなければいけません。
1つ目の条件は、安値が過去n本のローソク足の安値よりも下回っていることです。
2つ目の条件は、高値がn本先のローソク足まで、上回らないことです。
nに入る数字は、あらかじめローソク足の本数を決めておきます。
一般的に、日足の場合は1週間を基準に5本(平日5日営業日)と設定します。
過去の水準からの切下がりと、一定期間経っても元の価格水準に戻らないことを確認します。
継続的に価格が下落する強いトレンドの途中で、頻繁にみられるプライスアクションです。
一時的な値動きの停滞を表すプライスアクション
一時的な値動きの停滞を表すプライスアクションは2種類あります。
「インサイド」「アウトサイド」の2種類です。
それではそれぞれ見ていきましょう。
インサイド
まず、インサイドについてご説明します。
インサイドは、前のローソク足の実体に値動きが収まるローソク足のことを指します。
値動きを包み込む大きなローソク足を母線といい、母線のブレイクを待ちます。
インサイドが察生する相場は、保ち合いを示しており、方向性が定まらないまま値動きの力を貯め込まれていきます。
インサイドは、大小1本ずつの組み合わせではなく、母線に対して複数本がインサイドとして発生することもあります。
その場合は、インサイドが強く意識される相場であり、ブレイク後の値動きはより強くなる傾向があります。
アウトサイド
アウトサイドは、直前の値動きを包み込むローソク足のことを指します。
アウトサイドとなったローソク足が母線となり、母線のブレイクを待ちます。
アウトサイドは、後ほど説明するリバーサルなどの他のプライスアクションとあわせて利用されることが多く、ブレイクした方向へのエントリーが基本的な手法になります。
複数本のローソク足を包み込むアウトサイドは、売りと買いの拮抗が強く意識されていて、母線をブレイクした後の値動きは、強くなる傾向があります。
トレンドの反転時に現れるプライスアクション
トレンドの反転時に現れるプライスアクションは3種類あります。
「強気リバーサル・弱気リバーサル」「フォールスブレイクアウト」「フェイクセットアップ」の3種類です。
では、それぞれ見ていきましょう。
強気リバーサル・弱気リバーサル
でははじめに、強気リバーサルと弱気リバーサルについてご説明します。
強気リバーサル
強気リバーサルは、下落トレンドが反転し、上昇する可能性を表すプライスアクションです。
一定期間中に安値を更新したが、直前のローソク足の実体部分を上回ってローソク足が確定したときに発生します。
ローソク足の実体部分だけでなく、高値を更新する終値となった場合は、さらに強い強気リバーサルが発生したと考えます。
強気リバーサルの発生後は、下降トレンドが反転し、価格の上昇に向けて準備します。
弱気リバーサル
弱気リバーサルは、上昇トレンドが反転し、下降する可能性を表すプライスアクションです。
一定期間中に高値を更新したが、直前のローソク足の実体部分を下回ってローソク足が確定したときに発生します。
ローソク足の実体部分だけでなく、安値を更新する終値となった場合は、さらに強い弱気リバーサルが発生したと考えます。
弱気リバーサルの発生後は、上昇トレンドが反転し、価格の下降に向けて準備します。
フォールスブレイクアウト
フォールスブレイクアウトは、過去につけた高値や安値を更新したが、本格的なブレイクに失敗したことにより発生するプライスアクションです。
一回ブレイクされた抵抗帯の存在が、さらに強く意識されることにより、ブレイクについてくる目的だった取引の修正も重なりやすくなります。
重要な価格のブレイクが、失敗したことにより反転の力が強まることを表すプライスアクションです。
フェイクセットアップ
フェイクセットアップは、レンジ相場のブレイクに失敗したことにより、ブレイクとは反対方向へと値動きを強めてしまうプライスアクションです。
値動きに迷いが生じているレンジ相場で形成される場合、一般的にレンジの高値や安値のどちらかのブレイクについていくのが基本的な手法になります。
レンジ相場をブレイクアウトしたが、本格的なブレイクに失敗した場合、レンジの上限や下限がさらに強く意識されることに加え、追随するはずの取引の修正が重なり、反対方向への値動きがさらに強まりやすくなります。
プライスアクションまとめ
以上がプライスアクションのローソク足のパターンになります。
今回紹介した、プライスアクションのパターンは4種類。
- サポート・レジスタンスエリアを知らせるプライスアクション・・・ピンバー、スパイクハイ・スパイクロー
- トレンドの発生・継続を確認するプライスアクション・・・スラストアップ・スラストダウン、ランウェイアップ・ランウェイダウン
- 一時的な値動きの停滞を表すプライスアクション・・・インサイド、アウトサイド
- トレンドの反転時に現れるプライスアクション・・・強気リバーサル・弱気リバーサル、フォールスブレイクアウト、フェイクセットアップ
以上4種類のパターンを日ごろの相場分析で意識することで、分析力が格段に上がり、バイナリーオプション攻略が早くなります。
ぜひ、プライスアクションの実践編で紹介したパターンを意識してバイナリーオプションを攻略してください。