ローソク足と似たもので、金融取引での分析でもよく用いられる平均足(別名:コマ足)。
その平均足について詳しい解説や見方・使い方・計算式などを解説します。
平均足とは
平均足とは、4本値(始値、終値、高値、安値)の平均値を利用してローソク足を描画することで4本値からなる通常のローソク足に比べ、ブレのないローソク足を形成することが可能です。
ローソク足と高値、安値は同じもの、始値と終値が異なります。通常のローソク足に比べ、上昇方向への動きが強い場合に陽線、下降方向への動きが強い場合に陰線が連続して発生する特徴を持ちます。
また平均足はコマ足などと呼ばれることもあります。
計算式
平均足は以下の計算式から求められます。
当日 | 前日 | |
始値 | (前日始値+前日高値+前日安値+前日終値)/4 | (前日平均足の始値+前日平均足の終値)/2 |
高値 | 当日高値 | 当日高値 |
安値 | 当日安値 | 当日安値 |
終値 | (当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)/4 | (当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)/4 |
高値・安値はローソク足と同じですが、始値と終値の計算方法が異なるのが平均足です。
計算式でイメージしにくいかもしれませんが、要約すると、前日の平均足の始値と終値を2で割ったものを当日平均値の始値、当日の4本値の平均値を当日平均値の終値として、実体部分を描画し、ひげは当日の高値安値を利用して描画しているということになります。
注意点としては、終値が4本値の平均になりますので、現在値が分からなくなります。
使い方・見方
- 陽線は上昇トレンド示唆、陰線は下降トレンド示唆
- 陰線・陽線問わず、前日の実体線より短い実体線が出たらトレンドが変化する兆候
- 陽線で下ヒゲが出た場合は売り、陽線でも下ヒゲが長いほど弱気相場
- 陰線で上ヒゲが出た場合は買い、陰線でも上ヒゲが長いほど強気相場
- 実体の短線、特に寄り引けが同値であり、上下にヒゲがつくとトレンドの変化
特徴
平均足を陽線(白色)、陰線(赤色)で表示した様子です。陽線は上昇基調、陰線は下降基調となっています。
また、上昇基調の時の特徴として、平均足の陽線に下ヒゲがない傾向、下降基調時の特徴として平均足の陰線に上ヒゲがない傾向があります。
従って、平均足の陽線に下ヒゲが出た場合、平均足の陰線に上ヒゲが出た場合はトレンド転換の可能性が高まります。
平均足まとめ
〇平均足の長所
トレンドの把握がシンプルで明確
買いの場合:実体が大きく連続する陽線
売りの場合:実体が大きく連続する陰線
トレンドの転換もわかりやすい
上昇トレンド:陽線から陰線への転換、連続した陽線に下ヒゲの出現
下降トレンド:陰線から陽線への転換、連続した陰線に上ヒゲの出現
〇平均足の短所
現在値が分からない為、細かな動きを捉えづらい。