RCIはMT4に標準にはないことが多いため、知っている方が少ないインジケーターではありますが、FXやバイナリーオプションを攻略する中で、重要なインジケーターであることは間違えのないものです。RCIは主に相場の過熱度を示すものとしているため、指標で言うならばオシレーター系指標になります。今回はそのRCIに関しての主な見方や使い方・RCIの計算式について紹介したいと思います。
RCIとは
RCIとは、Rank Correlation Indexの略称で和訳で順位相関指数といいます。主に、ある期間内の価格(終値)に上昇順位をつけ、その期間の日数との相関関係を指数化したもので『上がり始め』『下がり始め』の時期とタイミングを捉える指標です。
指数は100に近づくと高値圏、-100に近づくと安値圏と判断することが出来ます。一般的に用いる期間は9日、26日、52日いった短期、中期、長期といった見方をする場合もある。
また類似したものとして相場の上昇幅、下降幅を考慮した「RSI」というものがありますが、「RCI」は相場の変化・タイミングを考慮したものとなります。
計算式
RCIの数値は、以下の計算式より求められます。
$$ RCI(n) =〈1-\frac{6d}{n(n^2-1)}〉\times 100\%$$d:日付の順位と価格の差の2乗し、合計した値
n:期間
日付の順位は当日を「1」とし、遡る毎に「2,3,4,・・・」と順位付けをします。
価格はその計算期間の中で高い順に「1」から番号を付けます。
計算例
計算日数を5日間、価格は下記の終値を付けたとして株価の上昇順位を算出します。上位順位を出した日数から上位順位を引いた数字を算出します。
日付 | 終値 | 日付順位 | 価格順位 | 日付と価格差の2乗 | d |
1日 | 100 | 5 | 5 | (5-5)×(5-5)=0 | 0 |
2日 | 101 | 4 | 4 | (4-4)×(4-4)=0 | 0 |
3日 | 102 | 3 | 3 | (3-3)×(3-3)=0 | 0 |
4日 | 103 | 2 | 2 | (2-2)×(2-2)=0 | 0 |
5日 | 104 | 1 | 1 | (1-1)×(1-1)=0 | 0 |
上記の表からd=(0+0+0+0+0)=0となります。期間n=5、d=0を代入すると
$$ RCI(5) =(1-0)\times 100=100$$
となりますので、RCI=100になります。
日付 | 終値 | 日付順位 | 価格順位 | 日付と価格差の2乗 | d |
1日 | 104 | 5 | 1 | (5-1)×(5-1)=16 | 16 |
2日 | 103 | 4 | 2 | (4-2)×(4-2)= 4 | 4 |
3日 | 102 | 3 | 3 | (3-3)×(3-3)= 0 | 0 |
4日 | 101 | 2 | 4 | (2-4)×(2-4)= 4 | 4 |
5日 | 100 | 1 | 5 | (1-5)×(1-5)=16 | 16 |
上記の表からd=(16+4+0+16+4)=40となります。期間n=5、d=40を代入すると
$$ RCI(5) =〈1-\frac{240}{120}〉\times 100=-100$$
となり、RCI=ー100となります。
RCIは100~ー100の幅があり、0を中心に100に近づくことで上昇トレンド、-100に近づくことで下降トレンドと判断することが出来ます。
RCIはこのように100に近づくには連日の高値更新による買われすぎ、-100に近づくには連日の安値更新の売られすぎを知ることが可能なテクニカル指標になります。
主な使用期間
- 日足短期・・・5日、9日、13日
- 日足中長期・・18日、22日、45日、75日
- 週足・・・・・9週、13週、26週、52週
使い方・見方
売買シグナル目安
買いシグナル
マイナス95以下からの反発・・・底値圏からの出直り
マイナス80以下がマイナス80以上になる・・・上昇転換
その他マイナスゾーンでの反発・・・下降傾向の停止
売りシグナル
プラス95以下からの反発・・・天井圏からの反発
プラス80以上がプラス80以下になる・・・下降転換
その他プラスゾーンでの反発・・・上昇傾向の停止